2016年12月28日水曜日

3分の1終了!

27, grudzien, 2016
wtorek

ワルシャワのクリスマス市に行ってきました。

16時から旧王宮(この茶色の建物)をバックにプロジェクションマッピングが始まります。

Wesolych Swiat=Mery Christmas
(発音:ヴェソウィッヒ シヴィオント)







ワッフルにチョコレートソースとザクロとアイスクリームが入っている。
パンと同じ、ワッフルは裏切らないおいしさ。
lodyは、アイスクリームのことです。







寮にいるメンバーでささやかなクリスマスパーティー(日本、香港)



あと半年。3分の1が過ぎてしまいました、、、

9月末から始めたこのブログ、統計を調べると、日本からのアクセス、あくまで延べではありますが、、、
1204ページビュー(12月27日16:27@ポーランド)
でした!!私のエネルギー源のひとつになっています。ありがとうございます。


やってみての感想:文章を書くのって難しい!
決してさくさく進むわけではなく、パソコンの前で書いたり消したりを繰り返しています。でも留学経験者の友人から、「今日の成果や課題を日本語で書き留めておくのがよい。1時間かかってもやったほうが自分を見失わないよ」ってアドバイスもらったし、記録は続けようと思います。ただ、情報を詰めつつ、もっと簡潔にわかりやすく書きたいです。過去の投稿を読み返していると、まだ慣れていない自分が恥ずかしくておかしくて笑っちゃいます。

演習レポートに始まり、実習やら卒論やら、学部の最終学年でもある2016年は、今まで学んできたことや準備してきたことを出す・まとめる機会が多かったです。
昨年末から続いて新しい出会いも、新しいお仕事もありました。実習はふりかえると不思議な期間でした。背中に帯状疱疹を発症し、薬を塗って(もらって)、ガーゼを貼って(もらって)、生活していたのもほろ苦い思い出…
そして後半はやっと実現。実践と挑戦と新しい経験でいっぱいの1年でした。もちろん改善点はありますが、どれも本当に楽しかった!やってよかった!

同時に、そのすべてが「やりかけ」の状態で、すべてを中断してこっちに来ているので、2017年はそろそろ芽を出さないとなぁと思っています。散らかっているやってみたいことを片付けつつ、何かつかみたいなぁ。でも来年の半分はワルシャワ生活なので、まずはそれをきちんと終わらせることを第一に頑張らないと。考えるだけで何もしないのは避けることが目標です。

これで年内は最後です(がっつり休みます!)。
1月は初テスト&初レポート提出です。どきどきどきどき。
2月中旬から新学期が始まります。授業回数は日本の大学と同じなので、6月末から10月1日までの長い夏休みがあります。

今年もお世話になりました。

2016年12月22日木曜日

ワルシャワでの発見まとめ

22, grudzien, 2016
czwartek

あまりイルミネーションをちゃんと見ていないのですが、こんな感じです。
ポーランドでは、24、25、26の3日間はお店がほとんど閉まります。買いだめしないと。



大学前の通り。右の建物が最高級ホテルのブリストル。

留学してみて、思ったことをつらつら箇条書きしていきます。順番も関係なしです。
あくまで、私個人の、私目線の、意見です。

【日常生活】
・実家を離れての生活、なかなか楽しい。でも日本と同じ水準で生活するのには、ほど遠い。やっぱり自分で働かないと。
・生活に必要なものを一通りそろえるのが大変だった。
・何が何だかわからない状態からは脱して、毎日ちゃんと自炊している。米も鍋で炊いている。野菜と肉と果物は摂っているし、チーズやヨーグルトも食べている。物足りないのは魚(サーモンはまだ許せるがしょっぱい)と中華料理が作れないこと、かなぁ。
・冷凍庫はなし。冷蔵庫もひとり1段なので、そこまで作り置きができない。鍋をどんと置いておくスペースもなし。せめてタッパーに入れて保存するくらい。
・寮は必要最低限の暮らしができる程度には快適。この設備で永住は厳しい。

スーパーよりこういう道に出ているところで買う野菜のほうがおいしい。


【授業・語学】
・どこに行っても授業形態の異なり方が同じ。良い悪いではなく。
・ルームメイトが所属している経営学部managementは、プレゼン、グループワーク、ディスカッション、フィールドワーク、、、とカタカナばっかりの授業形態で、私の所属は読むがメインで書くがテスト。電子機器が一切ない、黒板と木の椅子と大きなテーブルしかないふるーい教室で、先生の話を聞き、ひとりずつ発言していく。
・日本で同じ大学の友人(経営学部)も、プレゼン、プロジェクトがどうのこうのってグループワーク、ディスカッション、フィールドワークをしていた。でも読まないと始まらないこともあるのではないか。学問の特性?と学び方が適している/適していないってあるのだろうか。どこに行っても同じだなぁっておもしろい。
・自分の学部が読むことをメインにしているからなのか、英語を流暢に操っているという自信が持てない。論文仕様の英語と、会話の英語って違うし、どちらも強化することが大事だと思う。
・ので、今は週に1回、ポーランド人の友だちと英会話をしている。お互いネイティブではないので、英語を鍛えようという目的が一致しているのがいいところ。あと来期は英語の授業も履修する予定。
・ポーランド語学習は、英語学習とは別の現象が起きていて、困らない程度には話せるようになったし、この言葉知ってる!って聞き取れるようになってきたが、スペルがわからないから書けない。
・今日スーパーでおばさんに、「このパン何が入っているの?」って聞かれて「チョコレートとジャムだよ」って返せた。こういう小さな出来事が楽しくなってくる。
・あ、ポーランド語は、英語の発音の全てが含まれているらしく、だからポーランド人の英語は聞き取りやすい。

【人 海外の学生編】
・ルームメイトは、エラスムス3回目だった。異国で生活することに慣れている。
・エラスムスの制度を利用して来ている学生(from ヨーロッパ)は、「留学」に対する意識がちがう。
・例えば、ルームメイトは月に1回は家に帰る。月曜火曜だけ大学で授業を受けて、あとは毎週帰るというツワモノもいる(私の隣人です)。
・日本に帰るなんて考えもしないので、まあ驚いた。
・でも、彼らは英語ができる!聞き取りやすいし。授業をスキップしながら要領よくやっている←私には到底無理。
・朝までパーティーをやっている学生と、廊下でサッカー(フットボール)をする学生と、タバコを吸う学生と、生のリンゴをかじりながら歩く学生が多い。金曜日の夜はきまって上の住人がうるさい。
・日本のアニメとマンガが好きな学生が多い。特に日本学科の学生から、アニメで日本語を勉強したという話を、(またアニメか、、、詳しくないんだよな、わたし)と内心思うくらいよく聞く。セーラームーンと、聖闘士星矢はポーランドで放送されていたらしい。アニメで日本語って勉強できるのだろうか。
・ジブリも人気(特にプリンセスモノノケ、トトロ、千と千尋の神隠し、ハウル)。あとは、「君の名は。」の監督の過去の作品が大好きだ!という友だちもいる。
・まぁ、あとは、日本の地震がこわいって言う人も何人か…

【人 在ワルシャワの日本人編】
・ワルシャワ大学に留学中の日本人学生は、半期が4人(2大学)、フルセメスターが8人(6大学)、大学院生が1人。それぞれ思い思いの関わり合いをしている。
・他、ワルシャワ経済大学に留学中の学生が3人(2大学)。
・他、ショパン音楽大学に留学中の学生が複数。
・もちろん、クラクフの大学に留学中の日本人もいます。詳細は不明。
・30代より上の世代の方にもたくさんお会いしました。ワルシャワに住んでいる経緯がさまざま。
・まず大学の先生。そして国際結婚されている方が3組、旦那さんがワルシャワ大学の研究員(物理学)なので数年ここで生活するという方、貿易関係のお仕事で1年間ポーランドに派遣されている方、ワーキングホリデーで来ている方。

【ワルシャワという都市】
・9月まではサングラスをするほどの日差し。
・10月の第一週は黄金の秋。
・それからどんよりの天気が続いて、11月から雪。でも晴れの日が増えてくる。
・12月はマイナス5度~プラス3度をうろうろ。雪が降ったり止んだり。
・現在は15時30分前後に日が沈む。
・英語はほぼ通じない。英語で話しかけると露骨に嫌な顔されるか、そもそもポーランド語が話せないお前が悪いと言うかのように無視されることもる。街は×と思っておいた方がよい。中央駅も警察官も△(彼らが英語を話すところを私は見たことがない)。大学内でも食堂や売店、郵便局は×。
・英語開講のある学部所属の先生と図書館の数名は〇。学生は◎だが、若い人が◎というわけではない。
・でも第一声の挨拶で、こっちがポーランド語を話すと、ちょっとだけ表情が和らぐ。こいつポーランド語わかるのかっ、と思わせることはいろいろな意味で有効。アジアの人間はそこにいるだけで目立つので、、、

【その他】
・「ヨーロッパ」という大きなコミュニティに存在していると感じるとき、県境を越えるように無自覚で異国になってしまうと感じるとき、という2つの感覚。島国にいたら感じにくい感覚。
・外国語(言語)への壁というか抵抗がない。3か国語話せるのは全然珍しいことではない。
・私が知り合ったポーランド人の友だちは、{ポーランド語、英語、フランス語}のパターンが多い。{ポ、英、ドイツ}や、スペイン語も話せますっていう人もいる。入国初日に空港まで迎えに来てくれた友だちは、ポ、英、仏、ハンガリー語が話せて、今は日本語を勉強中。ルームメイトだって、スロバキア語、英語、スペイン語が話せるし、ポーランド語とスロバキア語って似ているらしく、ポーランド人にスロバキア語で話しかけて会話している(笑)
・ワルシャワは街も人も雰囲気も静かだと思う。それが「つまらない」「刺激がない」「何を楽しみに生きているんだ!」と言う友人もいるけれど、私は好きです。
・日本にいたときよりも確実に、遥かに、こっちの生活のほうがゆっくりゆったりしていることに驚きと焦りと半々な気持ちでいますが、勉強も遊びも課外活動も、めいっぱい楽しんで頑張りたいと思います。

2016年12月21日水曜日

6か国合同ピエロギ大創作会

20, grudzien, 2016
wtorek

ポーランドの大学ランキング発表~!

このサイトには、ポーランドのクリスマスについての記事もあります。


同じ寮に住んでいる友だちと、ポーランド料理ピエロギを作りました。
生地から作ったので、3時間以上かかった、、、でも良い思い出になりました。
工程は餃子と変わらないかと。味は、、、まあまあの出来でした。お店で食べた方がやっぱりおいしい。スーパーのも、メーカーによってはおいしくないのもある。

小麦粉に水を混ぜながらこねる。

のばす。これが力がいるんです。

丸いカップでくりぬいて、皮を作る。

中に具をいれる。今回はホウレンソウとチーズ。
あとは肉を入れたり、イチゴやブルーベリーのスイーツピエロギもあります。
焼きピエロギと茹でピエロギ。

余ったので、キッチンに来た他の学生におすそわけ。

6か国というのは、
スロバキア、ジョージア、ブルガリア、ルーマニア、ハンガリー、日本です。
みんなクリスマス休暇のため、帰省中です(まだ今週は授業なんだけど)。最後の晩餐の気分でした!

2016年12月18日日曜日

ワルシャワ公共図書館 その2

18, grudzien, 2016
niedziela

前回のつづきです。

②お仕事の内容+やりがいと課題
紹介したように、貸し出しはしていません。インタビュイーの女性は、「私たちの仕事は、本を与えるのではなく、情報を与えること。」とおっしゃっていました。それから彼女は、「例えば電車についての本が見たいと聞かれたら、電車の何について知りたいのか、どういう情報が欲しいのか、もっと詳しく聞いて、情報を集める必要がありますよね。」と話してくださいました。情報を手に入れたら、その先は利用者自身で読まなくてはいけない。そこまで見る(見届ける)のが、彼女の考える「仕事」だそうです。最初、この一連の流れを通訳の学生さんは「調査」と日本語で教えてくれたけれど、「レファレンス」で通じました。

彼女たちは、「パソコンではできないこと」という信念?に近いものを持っていて、

今でもこのような手作りのカタログ集を使って利用者のニーズに応えています。
所蔵している資料を、左(水色)は作者順、真ん中(ピンク)は自分たちで考えたテーマごとに配置して、取り出せるようにしています。その「テーマ」というのは、「ポーランドの歴史」「映画」「小説(いくつかある)」「自然」などなど。「〇〇について調べている」と言われたときに、この引き出しを開けて相談にのるそうです。「これを使っているのはうちだけじゃないかしら」と言うほどの自慢の引き出しのようです。もちろんPCもあります。

この「調査」がやりがいでもあり、課題でもあるようです。16歳以上が利用可能ということもあり、「良いなぞかけ」(同行してくれた学生さん訳)が多いことが、司書としてはやりがいだそうです。その「なぞかけ」に直接関わって、どういう情報を整理して提供するか、は大変だけれど本当にやりがいがある。あとは論文執筆の資料探しで来る利用者もいるので、たまに「時間がない、早くしてくれ」と頼まれることもあり、そのときは少し大変だ、と。そして、この方法を学ぶカリキュラムは、やっぱり大学でしかできないんじゃないの?と言われました。

③今後やってみたいこと
司書としては、ここと同じような、子どもの本を集めている世界の図書館を見てみたい。行ってみたい場所の1番はドイツだそうです。次がスウェーデン。この図書館では、海外の作品については話し合いで何を取り寄せるか決めて、注文するか、実際に現地に行くこともあるそうです。

個人としては、インタビュイーさんは現在博士課程で引き続き勉強をしているそうで、博士課程を修了することが目標だそうです。ここでの仕事はシフト制で9時~16時、残業はないので働きながら通えるらしい。そこで自分のスキルを磨きたいと話してくださいました。

もうひとつやりたいことは、自分の趣味を楽しみたい。犬(チワワ)を飼っていて、コンテストに出したいのだが、準備の時間があまりないようです。これは充実しているからで、不満ではないですよ!と念押し(笑)

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インタビューは以上ですが、余談で、インタビュイーさんの娘さん(高校生)が、大学の日本学科を志望しているらしく!日本語学校に通って勉強しているのだそうです。だから家族で日本に興味を持っていたところで、今回すごくいい方とお知り合いになれて嬉しい、ぜひ娘にも会ってほしい、と言ってくださって、私も非常に嬉しいです!これ、通訳によって時間差で伝わると何だか恥ずかしいですね。しかも通訳の学生さんは日本学科の現役の学生さんだし、最後はポーランド語で受験相談にのっていました(笑)

なかなかのスロースタートでしたが、インタビュイーさんが「次はここ行くといいよ!」って、知り合いの司書の方を紹介してくださったので、年が明けてから、ととのい次第、うかがいます。そうやってインタビュイーさんのおすすめをたどれたらいいなぁ。

気になること、まだ?なこともありますが、もうちょっとあたためてから書きます。
いろんな人の協力によって実現できていることを実感。

2016年12月17日土曜日

ワルシャワ公共図書館 その1

17, grudzien, 2016
sobota

ついに、ワルシャワの図書館で働く方にインタビューをすることができました!

ここまでの準備として、まずワルシャワ大学日本学科の学生、卒業生など関係者が登録できるオンライングループに特別に投稿させてもらい、そこでポーランド語のメール翻訳、実際に図書館についてきてもらっての通訳ができる学生さんを募集しました。ありがたいことに、2名の学生さんから「やってみたい」というお返事をもらい、実際に見学とインタビューのお願いのメールを翻訳してもらい、図書館に同行して通訳もしてもらいました。
ポーランドの大学は、3年で学士、2年で修士という制度ですが、学生のなかでは修士まで進むのが自然のような感覚があって、ほぼ全員が修士まで進学します。そうでないと就職が難しいのだそうです。日本の大学でいう学士/修士の境目が、ポーランドにはあまりないというか、、、つまりワルシャワ大学では、修士1年を4年生、修士2年を5年生と呼ぶのです(「私は今4年生なんです。」と言われたら修士1年という意味)。

協力してもらった学生さんは、日本学科2年生と5年生です。2年生の彼女はなんとこの夏来日して、私の在籍大学の日本語講習に参加していて、同じキャンパスで勉強していたことが判明!しかもものすごく気に入っているみたいで、留学ではなく正規で入学したい!と目を輝かせて話してくれました。あの校舎が好きらしい。5年生の彼女は私より先輩で、日本語ぺらぺら。裏千家の茶道の達人。大阪大学に留学経験もあり、阪大で茶道部に入ったが派が違ったので、ちゃんと調べて留学すればよかったと残念がっていました。

メールの翻訳はすべて5年生の学生さんに頼みました。向こうからの返信もポーランド語なので転送、私が送りたい内容、そして翻訳、と何度もメールのやり取りをすることになってしまいましたが、学生さんがはやく適確に処理してくださって助かりました。意味合いがうまく伝わらないこともあるので、私は日英両言語で文章を作って確認してもらいました。しかも彼女のおすすめの図書館を紹介してくれて、知り合いが図書館情報学科の卒業生だから会ってみない?とすすめてくれて、他の方面でも一気に話が進んでいます。

前置きが長くなりましたが、
今回はワルシャワ市立図書館http://www.koszykowa.pl/にお邪魔しました。国立図書館の次に大きい図書館です。
この図書館内には、一般的な図書の貸し出しフロアとは別に、貸し出しはせず、世界の児童文学作品を約10万冊展示、保存しているフロアがあります。ポ:Muzeum Ksiazki Dzieciecej Biblioteki Publicznej m.st.Warszawy という場所です。ここは16歳以上しか入れません。このフロアで働いている司書6人のうち、1人の司書の女性にお会いして、お話しすることができました。
あとからわかったのですが、司書の方は英語が話せたので、見学は英語で説明してもらいました。が、このケースはまれだそうです。

先に写真を載せます。外観の写真は撮ってきていないので、HPをごらんください。

書庫を見せていただきました。資料の出版時期を19世紀、20世紀、第二次世界大戦後で分けて、作者(姓)のアルファベット順で保存しているそうです。


こちらは新着図書



第二次世界大戦後に出版された資料


見学30分、インタビューは30分(相手も私もお互いに時間が限られている泣)、計1時間の訪問でした。インタビュー内容は、
①ここで働くまでの経緯、②お仕事の内容+やりがいと課題、③今後やってみたいこと
の主に3点で、質問内容は事前に教えていません。今回は初回だったので、ポーランドの司書資格についても教えていただきました。

はじめに、ポーランドで司書資格はどうやって取得するのかについて。
ポーランドでは、大学でしか司書資格は取得できません。資格が欲しい人は大学に通う必要があります。ポーランドの大学の入学資格は高校卒業資格と兼ねていて、高校3年生で受験するマトゥーラという試験に合格しなければいけません(これに落ちると学歴も中卒になってしまう)。その点数によって、入学できる大学が決まります。
だから高校を卒業している=マトゥーラ及第点=(どこかしらの)大学に入学できる、ということなので、大学に入ることは難しくないのだそうです。しかもポーランドの大学は無料で、夜間コースは有料らしい。
大学に入学したとして、司書になるためには、どの学部に入ってもいいわけではなく、2つの特定の学部しか選べません。Bibliotekoznawstwoという学部(英:Information Science、通訳さん曰く、図書館情報研究・文献学部)と、Polonistekaという学部(英:Polish Studies、通訳さん曰くポーランド文学部、ポーランドの文学、歴史、語学を学び、専門は児童文学を選択するところ)の2つです。卒業と同時に資格が取得できます。この学部がどのくらいの大学に設置されているのかは定かではないですが。
質問①につながっていくのですが、この女性は後者のPolonistekaの卒業なのだそうです。しかしこれは特殊なケースで、通常はBibliotekoznawstwoを卒業して、図書館に採用されますが、彼女のいる図書館は、貸し出しのしない、Muzeum Ksiazki (直訳:本の博物館)なので、ポーランド文学の知識がある人材も必要だという考えのもと、Polonisteka卒業者も採用するのだそうです。どちらにせよ、司書資格はあります。彼女はもともと子どもの本に興味があったのと、この図書館が、Muzeum Ksiazki 博物館のある唯一の図書館だったことが理由で、ここで働いているのだそうです。

長くなりそうなので、②③については次回にまわします。

2016年12月8日木曜日

クラクフ滞在 最終日

【訂正】
前回の記事の、アウシュビッツの入場料金に誤りがありましたので訂正しました(これから書くヴェリチカと間違えていました)。
正) 入場は無料です。英語ツアーは45zl(約1350円)かかります。無料でも要事前予約です。

8, grudzien, 2016
czwartek

最終日、当初の予定ではヴェリチカ岩塩坑に行く予定でしたが、深夜まで先生とおしゃべりしていたし、ゆっくりしようということで、また次回にしました。
ヴェリチカ岩塩坑は、クラクフからバスで30分の場所にあります。こちらは個人見学はできず、2つの見学ルートから選んであらかじめネット予約・支払いをします。一般は84zl(約2520円)、学生は64zl(約1920円)です。

最終日は15時までフリーだったので、朝はゆっくり起きて、ゆっくり朝ごはんをいただいて、お昼ころから先生とクリスマス市に行ってきました。クラクフのクリスマス市はCNNだかBBCだか(忘れてしまったが確かに読んだ)が紹介している「世界のクリスマスマーケット」のひとつに取り上げられているくらい、大きなクリスマス市のひとつ。
後日談ですが、たしかにワルシャワのクリスマス市は規模が小さかったです。


このお店だけではありますが、ここでの利益はすべて寄付されるそう。

ジンジャークッキー。なぜか右にモンスターボール(笑)


ポーランドではレース編みも有名。しかし高い。

クラクフから行けるリゾート地、ザコパネの名物、チーズ焼き。
これにジャムをのせて食べる。固めでとろっとはしていないが、ジャムとよく合う。



そのあとはヤギェロン大学もお邪魔してきました。日本でいう京都大学。このヤギェロン大学、創立650年を超えているのです。



コペルニクスもここで学んだ。


帰りはインターシティ(新幹線)で帰りました。初乗車です。快適でした。
ポーランドの国鉄PKP(ペカペ)は、主に新旧4タイプの車両(EIP、EIC、IC、TLK)を用意しています。新しいモデルになればなるほど速くて値段も上がります。TLKのタイプはコンパートメント式で、時間も4時間くらいかかるらしい。好きな人は乗るみたいですが。
私が乗ったのは2番目に新しいモデルEICで、往復100zl(約3000円)。学生は51%オフです。ワルシャワクラクフ間を2時間30分で走ります。しかも無料でドリンクサービスあり。EIPの一等車などは食事も出るそうです。それでも私が乗ったタイプの倍くらいの値段。日本の新幹線と同じ(か上の)水準で、値段は安いんじゃないかなと思います。


寮に戻ってから、戦利品のチェック。
靴下の右にあるボレスワヴィエツ陶器、お店の人と先生が顔見知りで、
「あなたは彼女の知り合いだから」って言って、まけてくれた!

2016年12月7日水曜日

クラクフ滞在 2日目

6,grudzien, 2016
wtorek

2日目は、アウシュビッツ強制収容所に行ってきました。

「アウシュビッツ」というのはドイツ語(ドイツ側)の呼び方で、ポーランドにはこの名前の地名はなく、「オシフィエンチム(Oswiecim)」という場所にあります。クラクフからバスで1時間30分で到着します。片道14zl(約420円)、ドライバーから直接買えます(もちろんあらかじめ駅やネットでも購入可能)。
オシフィエンチムは、アウシュビッツ博物館と、そこから無料シャトルバスで10分行ったところにあるビルケナウという、300以上のバラックが並ぶ大規模な収容所があり、両方見学することができます。

基本情報をいくつか。
見学前に、個人見学でもネットで訪問予約が必要です。メールで送られてくるチケットを印刷して、持って来なければ入れません。見学自体は無料です。エントランスで荷物検査があります。大きい荷物は預ける必要があります。
ガイドをつけることもできますが、私は日本語のガイドブックを買って(5zl 約150円)、ひとりで見てきました。ガイドブックにも載るほど有名な、唯一の日本語ガイドの中谷さんという方もいらっしゃいましたが、常駐ではないので個別にメールでお願いするのが有効だそうです。

アウシュビッツ博物館は、各バラックの中が資料展示になっています。
「働けば自由になる」と書かれている。そんなことはなかったが。
「B」の文字(ちょうど隠れている)が上下さかさま。
これは収容されている人々の、せめてもの抵抗のあらわれだそうです。


有刺鉄線

左から3人目の男性が、日本人ガイドの中谷さん。
お話ししたかったけれど断念。
1997年から働いていらっしゃるらしい(地球の歩き方より)。

「死の壁(death wall)」
銃殺場所です。献花が絶えない。
うしろの壁は、他の被収容者が死刑執行を見ないようにするため。

壁一面に被収容者の写真と、番号。
個人的にはいちばんここが見ていて苦しかった。



ビルケナウは、どこまでも先が見えるくらいに広かった。むなしい気持ちになりました。
「死の門」
くぐると線路がまっすぐ延びている。




合計4時間ほどかかりました。何度も行く(行きたいと思う)ところではないです。これ以上はカメラを向けられなかった。人がこんなにも残虐に、簡単に、扱われてしまう、でもそれが正義だと信じていたのも人だった、こういう歴史を見て感じた複雑な時間でした。

余談ですが、帰りのバスで日本人の女性のちょっとしたお手伝いをして、意気投合。
ブタペストから始めてヨーロッパを一人旅中で、年齢も近くて、興味が似ていて、帰りにお茶して帰りました。最終目的地はワルシャワだそう!